2011年6月14日火曜日

経田屋さんの一輪挿し


ひがし茶屋街へ浅野川方面から入ってくると最初の角(観音院へ向かう、藩政期にはかなり珍しかったはずのまっすぐ・・・真っ直ぐの道)に面したトコロにある経田屋さん。(金沢市指定保存建物)竹を使った一輪挿しが三つ並んでいていつも気の利いた花が生けてある。経田屋さんご自身の手になるモノだと知ったのはつい最近のコト。

2011年3月17日木曜日

ジャパニーズ・ルンバ


名古屋の財界人の集まりに私は来ていた。
たまたま廻りには、様々な会社の社長夫人達が集まっていた。
一見和やかだったが、みな今日の出席者のうち、もっとも重要視されている会社の社長夫人に取り入ろうと&一目置かれようと、水面下で火花を散らしているようだった。

向こうの方に談笑する安倍首相の顔も見えたけど、
みなあまり注意を払っていなかった。
ご婦人方の勢力争いはなかなか大変なのだ。

しばらくして、分厚いフェルトで出来た釣鐘方のちゃんちゃんこの様なモノを羽織ったこの会の主催者の挨拶がはじまった。
細長いサツマイモのような輪郭の、
アタマの毛も眉毛もほとんどない顔だ。
そらぞらしい笑顔を終始浮かべながら
「安倍首相にもぜひお力をお貸しいただきたい」
というような通り一遍のあいさつを長々としていた。

まあ、こんなカンジだよね…
ご婦人方はその間もずっと、有力社長夫人の方を見ながら小声で喋り続けていた。

私はなぜか安倍首相とそこそこ親しくなり、
会が終わると一緒に移動するコトになった。
うしろの方にSPが二人付いてきたけど、基本的に二人だった。

これからトヨタが主催するパーティーがあるのだと言う。
薄暗く広い、舗装された場所をしばらく歩いて巨大なガレージの様な建物の前まで来た。

大きな跳ね上げ式の電動ドアが揚がると、そこにはとても頑丈そうな剥き出しのフレームが宙づりになって、ライトに照らされていた。

車位の大きさではあるけど、とくに乗り込む様にはなっていない。
だけど安倍首相は、少しのためらいもなくよじ登っていき、一番奥の低い位置に上手い具合に収まった。F1レーサーの様なポジションをとっている。
なんなんだろうこれ…人が乗るモノなのか…
私はわけもわからず、とりあえず安定のよさそうなフレームの間に仰向けに滑り込んだ。

間もなくそのフレームはするすると動き出した。
頑丈な直方体フレームは上下をがっちりレールに固定されていて
どんどん加速して行く。
同時に「007」のテーマが遠くで控えめに鳴りだした。
サプライズだけど同時に「安心してください。ちゃんとコントロールされています」
というメッセージを控えめに伝えているのだ。
日本人っぽい演出。音質も上質だった。

かなり速度も上がってきて、たまに蛇行したりして、なかなかのGを感じるのだが、さすがトヨタだ。どんな急移動にも破綻なく滑らかにフレームは動いた。
「スペースマウンテンの宇宙飛行士訓練様バージョン」といったら分かりやすいだろうか。
楽しいのと、強すぎるGの狭間のギリギリの乗り物(移動)だ。
安倍さんは終始攻め込むF1レーサーの様な面持ちだが、内心は楽しんでいるのだろう。
私は仰向けでヘンな姿勢で乗り込んだコトを後悔していた。全然前が見えないからね。

ついたところは、巨大なホール。
世界全体が秘密組織を構築していて、安倍首相はそこの秘密工作員となる、今日はその就任式だったのだ。
で、私もなぜかその補佐役として選ばれたらしい。
どうりで安倍さんがやけに親しくしてきたわけだ。
会場には世界中の人々が何千人も集まっていた。

何度も練習してきたらしく安倍さんは、体を固定してたベルトをはずしスッと立ち上がり、大統領就任の宣誓を行うようなポーズを取って私がちゃんと起きあがるのを待っている。

私は仰向けで散々振り回されて移動してきたので靴が片方脱げてしまってその靴がなかなか上手く履けないでいた。
背後に千人以上の観客がいて「今か今かと」就任のセレモニーが始まるのを待っている。

あせればあせるほど上手く靴がはけない。
いつのまには私は「ニューヨーク刑事モノ」によく
登場する「ちょっと間抜けな明るい黒人キャラ」に変わっていた。
「黒人キャラとしてなにか気の利いたコトを言わねば…」
なぜかなかなか上手く結べない靴ひもに苦戦しながら思わず

「チョトマテ〜クダァサイ」と言ってしまった。

なんだそれ…

でも同時に一割くらいの人達から苦笑がさざ波のように起こった。
「お、ちょっとウケたのか!?」でもはるかに恥ずかしかったけど。

二人並んで立ち上がって簡単で退屈な宣誓を無事すませ、
バッチなどの諸々をもらうために横一列に並んでいる職員の前を順番に移動する。

一番端っこにいた、特に役割のない職員が私にちょっと愛想良く近寄ってきて
「さっきの発言はよかった。我々の国の言葉ではあれは○○○○○○の意味だ。面白かったよ」
と言って私の言った言葉を復唱するのだが
それは「チョトマテ〜クダァサイ」とは全然違う、簡単には聞き取れない複雑な音だった。
彼の「もう一回オレに言ってみてくれない、アレ」
みたいな顔に答えるべく、なるべく彼が今喋った音に近いフレーズを言ってみたのだけど
今度は全然うけなかった。不信な顔をしているままだった。

2011年3月13日日曜日

東山逍遥 雪の夜

昼間は観光客で賑わう東山界隈はめっきり人出の少なくなった夜にこそ、茶屋街本来の落ち着いたしっとりした姿を現す。
例によって降っては溶けの金澤の雪、三月始めのこの日も新雪ように薄く真っ白く積もった雪明りの中、冬ならではの夜の光景。
こんな時に何処を目指すでもなく・・・ふらりふらり茶屋街を彷徨い歩くのは楽しい。
正面に明りを灯す建物は、芸妓さん出身のソムリエ女将がカウンターに立つ照葉、いかにも茶屋街らしい洒落たワインバー。微かに華やかな声が漏れ聞こえてきそうだ。
2011年3月3日午前零時26分撮影。

2011年2月17日木曜日

浅野川小景 雪舞風姿


2010年初頭の金澤、浅野川に雪が舞う美しい風景の映像小品。
陽が射­す中を雪が降る金澤らしい光景をいいカンジに表現出来たと思う。
音楽はレオナール・フジタの一生を解説した映像のために作曲した9分強の曲を再アレンジ、淡­々と美しく、激しさを奥深くに秘め、そして多くの愛を内包した曲にしたつもり。
金澤の雪風姿によくマッチして時々「映画のワンシーン」の様でしょう(^_^;)・・・って­思ったんだけどアップしてみると「雪舞」はyoutubeエンコードが苦手とする素材­らしく、しっとり感が4割くらいは減っている・・・ちょい残念・・・で画質が良いと評判のvimeoにアップしてみたら、かなり綺麗。ちょっといろいろ再アップ&リンクを変更した方がいいかもなぁ。
静止画の段階で既に綺麗(^_^;)

2011年1月27日木曜日

六本木海岸

ハマコー先生と六本木のホテルで待ち合わせ。
殆ど知られていないが六本木は実は入江になっていて、そのホテルは海に食い込む様に建っていた。
全面ガラス張りで海の中まで見通せる‘イカにも’なフロント
遭難している船が見える。大きい豪華客船、少人数用のクルーザーなども。
難所でもあるのだ。さすが六本木だ。

二人で歩きながら「あの高台にみえる高島屋にセレブ達はついつい行ってしまうらしい」
とハマコー先生、見上げると上品で豪華な作りのマンション。
「あれはマンションですよ。叶姉妹なんかが住むんじゃ?」
先生が「もっと向こうだ」と指を差す。
いつのまにか東京はとても起伏に富む地形で、その高台から一つ谷を超えたさらに向こうの高台に
沢山のデパートが建っていて、その中に一際大きな高島屋があった。

ハマコー先生について、‘エスカレータービル’へ入る
これから先の渓谷に降りていくための高速エスカレーターが何本もある
両側に手すりがついていない超高速にのると、まるでスキージャンプのようだ。
終点に近づくと見事に減速して、つんのめるコトなく降りれた。

降りたトコロはそのまま、動く歩道で「マクドナルド」に繋がっていた。
これも東京らしい。
手前で小さいワゴンに載った無料のサービスセットをもらい、そのままマラソンの補給ポイント
のように、マックの店員が両側に並ぶ前を通る。よくみるとポテトなどが微妙に高い。
ハマコー先生は全てパスして代わりに手前のゴミ箱に飲みかけのコーラーを投げ入れた。
・・・つもりがハズレて商品が並んでいるパレットを直撃していた・・・店員達は文句が言えない様子。

ついたマクドナルドでなにやらこちらを差してお客、店員達が口々にいう。
私もちょっとだけ有名人のようだ。
どうやら新しいCM撮影の顔合わせで、俳優やら、何やら・・呼ばれているらしい。

そのまま、人が集まってきてスポンサーの挨拶がはじまった
退屈なので、外に出た。
オープンカフェスペース

空を見上げるとツルツルの巨大なブロックが、どんどんカタチを変化させながら浮いている。
低い雲くらいの高さで、大きさも雲くらい。
周りにいる人は誰も見上げていない。
妻に電話をかけて、今空が凄い・・・「よく夢に出てくる光景とソックリだ」と大声で伝えると
周りの人々も気付いて騒ぎ出した。

何かの自然現象なのか、それとも侵略者の仕業か・・・しばらく呆然とウットリ眺めていたが
そのうち、数字や文字らしきモノも現れだした。
随分お金のかかった新手の広告らしい、それにしてもすごいテクノロジー。
だけど、かなり残念(^_^;)

2011年1月17日月曜日

21世紀美術館 冬の祭壇

金澤の光を映す21世紀美術館、雪が積もったこの日は乱反射する光が空気に満ちて近寄り難い感すらあった。
神々しい・・・。神殿の様にも見える・・・。
この時の「金澤の光」が素晴らしい事態になっていた・・・というコトでもあるんだな。 2011/01/03 14:56

2011年1月16日日曜日

金澤冬鏡

金澤の冬の空は特に、空の輝きがなんともいえない美しさ。
まるで空全体に薄くプラチナの粉をまぶしたように淡く輝く。雲も雲間の空も
映った空を眺めによく行く兼六園、霞ヶ池から。無風の穏やかな午後。 2011/01/02 16:06